「翔、そこ、あたしの席」
「ちょっとくらいいいだろうが!」
花恋の幼なじみだから。
「あ、藤崎〜久しぶり。急に来る気になったんだ」
「まぁな」
恭介君は大きなあくびをして、机に伏せた。
口数が少ないのが特徴って、前に花恋が教えてくれた。
本当に、口数が少ないんだね。
恭介君は学校中の人気者だって、翔君に聞いたような…
「きゃ~!!」
急に悲鳴のような、叫ぶ声が聞こえた。
な、なに?!
「恭介様が来てるわ~!」
「本当だ。メールくらいしてよ~」
あ、人気ってこういうことかぁ。
確かに。恭介君は顔がすごい整ってるし。人気でもおかしくないよね。
でも、恭介君寝たまま。
あれ?私のイメージと、違う。