ふたり声を上げ、同時に空を見上げた。


すると空からはひらひらと雪が舞い散る。

まるで天使の羽のように、ひらひらと――。

「すげぇな、ホワイトクリスマスとか」

「うん、びっくり」


突然の雪に見つめ合い、また空を見上げた。



綺麗だった。


どんより曇り空から舞い散っているのに、キラキラして見える。


「風邪引く前に行こうか。……プランでは水族館に行こうと思っていたんだけど、どうかな?」

「いいね、水族館。久し振りに行きたい」


そう言うと笹沼くんは安心したように、肩を落とした。

「よかった。……じゃあ行こうか」

「……うん」