いつになく大きな声で遮ってしまった。

びっくりし固まる光莉に、自分の想いを伝えていく。


「ふたりとも両想いじゃない! それなのに付き合わないなんておかしいよ」

「だからそれはっ……! それは……柳瀬くんが好きになったのは私じゃないから」


消えてしまいそうな声で再び俯く光莉。

そんな彼女の両肩を堪らず両手でしっかり掴んでしまった。


「それは違うよ、光莉!」

視線を合わせ伝える。


「確かに柳瀬が光莉を好きになったきっかけは、勘違いからだったかもしれない。でも柳瀬言っていたよ! タオルのことがあったから光莉のことを気にするようになって、知れば知るほど好きになっていったって」


「……うそ」

目を白黒させる光莉にすぐに「嘘じゃないよ!」と伝える。


「きっかけは私が掛けたタオルだったけど、好きになったのは光莉の内面だよ!? 柳瀬が私を好きなわけないじゃない! 光莉のことが好きだから協力して欲しいって頼んできたんだよ?」


いまだに光莉は信じられないと言うように呆然としちゃっている。