柳瀬の気持ちがたくさん詰まったプレゼントを、私からと言って渡せるわけない。

勢いよく立ち上がり、驚いた顔で私を見上げるふたりに告げた。


「柳瀬、それは自分から渡して! ……そしてお願い、もう一度光莉に気持ちを伝えてあげて!」

「え、でも……」


「お願い! 光莉は責任もって私が連れてくるから!」

「あっ、おい皆森!?」


一目散に教室を後にしていく。

向かう先は光莉の家。


やっぱりこのままじゃダメだよ。


せっかく柳瀬、勇気を出して自分の気持ちを伝えたのに、告白しない方がよかったなんて思わないでほしい。


光莉も同じ気持ちなんだから。

ふたりは両想いなんだから。


全速力で駅に向かい、そのまま光莉の家に向かった。