去年は違ったのにな。
光莉と予定を立てて、冬休みが待ち切れなかったのに――。
帰り支度を整えていると「皆森」と私を呼ぶ柳瀬の声が聞こえてきた。
「あ、なに?」
顔を上げると柳瀬が後ろを向き、なにやら鞄の中を漁っていた。
そして目の前に出されたのは、可愛くラッピングされたもの。
物と柳瀬を交互に見てしまうと、カレは照れ臭そうに言った。
「これを皆森からってことにして、小松崎さんに渡してくれないかな?」
「え、光莉に?」
「あぁ。気が早いって言われるだろうけど、告白する前から小松崎さんにクリスマスプレゼント渡したいって思っていて、買っておいたんだ」
「そう、だったんだ。――え、でも私からって?」
これは柳瀬が買ったものなのに?
首を傾げてしまうと、柳瀬は表情を曇らせた。
「きっと俺から貰ったりしたら、変に気遣うだろ? 皆森からだって言えば受け取ってもらえるだろうし。なによりまだそんなに時間経っていないし、それに――……」
そこまで言うと柳瀬は言葉を詰まらせ、チラリと隣に座っていた笹沼くんを見た後、力ない声で言った。
光莉と予定を立てて、冬休みが待ち切れなかったのに――。
帰り支度を整えていると「皆森」と私を呼ぶ柳瀬の声が聞こえてきた。
「あ、なに?」
顔を上げると柳瀬が後ろを向き、なにやら鞄の中を漁っていた。
そして目の前に出されたのは、可愛くラッピングされたもの。
物と柳瀬を交互に見てしまうと、カレは照れ臭そうに言った。
「これを皆森からってことにして、小松崎さんに渡してくれないかな?」
「え、光莉に?」
「あぁ。気が早いって言われるだろうけど、告白する前から小松崎さんにクリスマスプレゼント渡したいって思っていて、買っておいたんだ」
「そう、だったんだ。――え、でも私からって?」
これは柳瀬が買ったものなのに?
首を傾げてしまうと、柳瀬は表情を曇らせた。
「きっと俺から貰ったりしたら、変に気遣うだろ? 皆森からだって言えば受け取ってもらえるだろうし。なによりまだそんなに時間経っていないし、それに――……」
そこまで言うと柳瀬は言葉を詰まらせ、チラリと隣に座っていた笹沼くんを見た後、力ない声で言った。