藤堂茜。

彼女は3人きょうだいの末っ子であり、6歳年上の姉と3歳年上の兄がいた

俺たちの団地から少し離れた場所に住んでいた茜は、団地特有の仲間意識など微塵も感じないかの様に輪の中に入ってきた。

裕太が惚れる女は皆素敵だった。

学校の頂点に君臨する様な顔立ちの女性が殆どだった。

だけど茜は違う。

茜は朗らかで、誰に対しても平等に接し聡明で時折ユーモラスある言動も忘れなかった。



内面性でよくかおると比較対象にされることがあったのを思いだし、吹き出しそうになってしまったが、本人には気づかれていないみたいだ。