「お前さ、なんだかんだ言ってかわんねーよな。
皆が進学とか就職とかするって躍起になって変わって来てんのにさ。」

滑稽だと言わんばかりに裕太は続けた。

「俺とお前だけじゃん変わらずバカやり続けてんの」

一緒にするなんて酷い話だ。

俺はきちんと勉強もするし部活動だって毎日行っていた面接練習だって裕太みたいにふざけた態度は取っていなかったと思う。

ただ、どれも結果が出なかっただけで俺は裕太みたいなやさぐれた男じゃないんだ。

「なにムキになってんだよ、ジョーダンだってジョーダン!」

少年の様に声高らかに笑う裕太。

「お前は俺なんかよりもずっとデキの良い男だよ!」

そういったものの、裕太の言葉には実直さが欠ける。

裕太はずっとくわえていたタバコに火を着けた。