この時間の梅田は
学生が多い。



ァタシたちは
いろいろ話しながら
ショッピングモールを
歩いた。




『私もサツキって
呼び捨てしていい?』



ユリにこう聞かれ
久々にァタシの名前が
サツキであることを
思い出した。




仕事ではリカと
呼ばれているから。




一度だけ頷くと
ユリは嬉しそうに




『なぁサツキ!
プリクラ撮ろゃ!』



とァタシを誘った。




ァタシは高校生のくせに
プリクラを撮ったことが
なかった。




それを言うと
ユリは驚いた。




『サツキせっかく
美人なんやから
今のうちに想い出
残しとかな
もったいないで!』



そういって
ァタシを
プリクラのコーナーまで
引っ張って行った。



プリクラって400円なんだ。



安。




いつも一日数万
稼いでるァタシには
【たった400円】
という感覚しか
なかった。



だから何も言わずに
400円入れようとしたら




『え、ァタシも出すって!!
はい!』

と言ってユリは



200円をァタシに
渡した。


たった200円渡されても…


逆に使い道が
ないんですけど?




『いらないよ』



ァタシは
ユリに言った。