その日の授業は6時間。
何冊か教科書を
持ってたけど、
その授業の教科書が
なかったりして

6時間中の
2時間は
隣の席の男の子と
机をくっつけて
見せてもらった。



お昼休みは
ユリが一緒に
お弁当食べようと
言うので、
クラスの女子の
半分ほどと
一緒にお弁当を
食べた。




5時間目は
自習だった。



もちろん
誰も自習などせず
みんなおしゃべりに
夢中だ。



ァタシはまた
ユリに誘われるのが嫌で
寝たフリをしていた。



ァタシは
大人数が
苦手だ。




寝たフリをしてると
誰のか解らないけど
いろんな声が
聞こえて来た。




『水原さんって
こんなに大人っぽかったっけ?』



『うん、私も朝見たとき
ビックリした!!』



『なんか大人な雰囲気で
声かけるの戸惑ったわ』



『でもめっちゃ美人やんな』



『俺なんか教科書見せてるとき
顔が近くてめっちゃ
緊張したで!』



みんなが笑い出す。




……人が寝てるときに
勝手に話題にだすなよ。



寝てるフリだけど。



ァタシは心の中で
そう思いながら
本当に寝てしまった。





そのまま6時間目も
寝続けて、気が付けば
放課後だ。