弘輝の学校では、美彩が荒れているという噂が流れるようになった。
颯太は、弘輝がわざと美彩に接触したとわかった。
あれから弘輝からは何も連絡が無い。颯太からの忠告を無視してまで行動することは今までほとんど無かった。
例え颯太の考えと弘輝の考えが食い違っていたとしても、颯太の案を取り入れた行動をするか、後から行動した結果を報告する男だった。

「…そういうことかよ」

弘輝が颯太の言葉を無視して動き、連絡を一つも寄越さないというその行動の意味を、颯太は察していた。