『弘輝、元気にしてた?』
ラテを飲みながら、美彩が口を開く。
「変わらねぇよ。颯太から聞いてねぇの?」
颯太に常にくっついている美彩のことだ。頻繁に弘輝に連絡を取ってくる颯太から、弘輝の近況のことなどいくらでも聞き出せるはずだった。
『やだなぁ、本人の口からも聞きたいんじゃない。』
『みさ、ずっと気にしてたもんねぇ。私たち、いつも一緒にいたのに、弘輝だけ離れちゃって、そーたもしおも心配するんじゃないかって。』
『そぉよ。実際、詩織も颯太も元気なかったから。弘輝も気にしてるんじゃないかと思ったから会いに来たの。』
「俺は変わりないし、アポ無しで会いに来られるのも迷惑だ」
『ふーん…。詩織とのことそこまで心配してないのね。やっぱり、向こうで女見つけたんだ?』
「何の話だ?美紗には関係無いだろ?」
キャハハ、と美紗が笑う。詩織は困った顔で弘輝を見つめている。