もうそんなに日が経ってたのか。
元々日付の感覚が薄い弘輝は、言われて気づくことも少なくない。それでも最近は日付のことを考える間もないほど気をとられていたように思う。

日も暮れ始め、待ち合わせ時間が迫るなか、いつもの仲間に軽く声をかけ、バイクに乗りこむ。弘輝の愛車だ。

待ち合わせの駅に着くまで小一時間。
それぞれの思いが交錯する。