何があっても助けてくれる弘輝の手が真尋を握りしめるときは、真尋を傷つけようとしたときではない。理由をもって握りしめてくれていた。
弘輝は猪突猛進型ではあるがまっすぐな性格だ。
優しい弘輝は、襲いたくて襲ったのではない。
真尋は、そう考えていた。

弘輝は真尋にとってヒーローのような男の子だった。