真尋は、学校近くの公園に連れてこられていた。
ベンチに座らされ、弘輝が腕を掴んでいる。
「…離してください。」
「嫌だ。大人しくしろ。俺の質問に答えろ。」
「今は、何も答えられません。」
「いいから答えろ、真尋。」
埒が明かないな、と思った。
いまはまだ抵抗するべきじゃない。
救援を待つしかない。

…謙太郎先輩。