後ろで机につっぷしている弘輝が時々目線をこちらにやるのを感じながら、真尋はぼんやりと考えていた。
ライオンのように荒々しいオーラを放ち、周りに噂されながらもそれをはねつけ常に机に伏している弘輝。
地味に静かにひっそりと、しかしそつなく学校生活を送る真尋。
一見何ら変化の無い生活だが、そこには確実に変化していく見えない何かが二人を縛りつけ始めていた。