翌日も、弘輝の噂は耐えることがなかった。
そんな噂を尻目に、爆睡してる姿も昨日となんら変わらなかった。
いや、正確には変わらないように見えているだけなのだろう、弘輝は昨日の少女のことを思い返していた。
同時に、斜め前の少女にも目が行った。
が、昨日の少女とはあまりにかけ離れすぎた容姿。
同姓同名だろうか、それともみまちがいか。
そんな弘輝の葛藤をよそに、真尋は普段通り、地味に地味に過ごしていた。
それが彼女のポリシーであり、役目だからだ。