閉鎖された屋上~命の大切さ~

♪キーンコーンカーンコーン♪
 はぁ。今日も終わった。やっぱり学校は退屈で憂鬱だ。私がいくら手を上げても一度も当ててもらえない。他の人より成績の意欲感心は絶対高いであろう。まあ、私にとって、手を上げても、必死にアピールしても無駄なのだけど。というか自分の席すらないから後ろのロッカーの上に座ってる状態なんだけどね。さあ、下校の時間。さっきの話の続きでもしながら、一緒に帰ろうか。どこまで話したっけ?ああ。笑い事じゃない。までか。そう、本当に笑い事じゃないんだ。察しの良い君ならもう気付いているかな?察しの悪い君だと気付いていないのかも。
で、簡単に言っちゃうと、私も死者の一人なんだ。授業をさぼって屋上を歩いてたら。ついうっかり、ピューッと落っこちちゃった。何かの呪いがかかってるのか。ましてやかかってないのか分からないけど、気付いた時には空中にいた。そのままこの世とさようなら。こんなことがあったのは、私だけじゃないみたい。だから屋上は閉鎖された。このことを踏まえて、さっき言ったことを思い出して(読み返して)見てごらん。何か引っかかることの謎が解けるでしょ。私は幽霊。だから誰にも見えない。だから友達もできない。みんな私の存在も知らない。だから授業で当てられることもない。どのクラスの授業にいても、誰も気づかない。幽霊だから壁を通り抜けることもできる。だから閉鎖された屋上に行くこともできる。だいたい、屋上から落ちて死んだんだから、屋上で一番霊力を発揮出来るんだしね。謎が解けたでしょ。え?じゃあなんで君には見えるのかって?それは今は君には姿が見えるようになってるから。っていうか、そもそも幽霊同士ってお互い見えるしね。まあ、君も屋上から落ちないように気をつけるんだね。まあ、無駄だけど。それじゃ、また。





今、生きているこの時間。
大切に生きてみてはいかかだろうか。
どうもみなさま。蜜柑橘です。
今回は読みやすい作品をテーマにしています。
命を「身近」にとらえ、命について考えてほしい。そういう思いから生まれた作品であります。あまり直接的に考えさせるようなことは書いていませんが、何かのきっかけになればよいなと思っております。
短いお話の中にも宿る命。人間の命だけでなく、あらゆる命について身近に思っていただけたらこれ以上の喜びはありません。
今回もこんな感じの緩いあとがきまで読んでくださってありがとうございました。

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