「じゃーな。いこうぜ、セイラ」
と、リョウ君は
サラリと言って、ごくごく自然に
私の肩に手をまわし
再び横断歩道を歩きだした。

私は
友平君の回答のまちがえを正す元気もなく
さっと踵をかえして歩き出す。



ガッっと
強い力をかんじた。
ガチっと、行く手を阻まれた。

リョウ君の手
リョウ君の手が、私の肩をつかんでいた。

「・・ッ、・・えっ」