『…っ』

横で流れていた涙も、気が付けば笑顔へと変わっていた。

真と三人で見ていた夕日がいつしか、駿と二人だけでみる夕日へと変わって寂しくて寂しくて。それを見るたびに泣きそうな私に駿は必ず隣にいて怖くてもずっと笑顔で傍にいてくれて手を握ってくれて。

『ぼくはどこにもいかないよ』
『だから、わらって』

あの頃、泣かずにいられたのは駿がいてくれたからだった。
駿が私を支えてくれたから―…


だけど

「っ…う…っ」

懐かしい夕日を目にしたときに、不意に出てくる涙。


今この涙を見せれるのも、駿しかいなかった。