まぁ、だからといって別になんとも、気にしてなんかない。
なのになんで。どうして。
そう思うだけで胸が苦しくなるんだろう。
どうして泣きそうな気持ちになるんだろう。
離れたい、二人から。離れたい。
この気持ちがまだなんというのかはわからない、だけどどうしても二人の姿を見たくなくて。苦しくて苦しくて。
「…っ」
はぐれよう、そう思ったとき後ろからバシっと腕を掴まれた。
「…し、しゅん…」
「あれ、付き合って」
「えっ」
「いいから」
後ろにいる二人を置いて私の腕を引っ張りどんどんと先に進む駿。
声をかける暇なんてなくて、着いた先は、この遊園地の一番の売りといっても過言ではない。大きな観覧車、だった―…。