「遊園地?」

「そう。昔行ったろよく三人で。あそこの」

「なになに?どこいくのー?」

「あぁ、遊園地でも行こうかと思って」

「へぇ!遊園地、あるんだっ。行ってみたいなぁ私」

「じゃあ、行こうか」

駿と話している間に入ってくる栞さんはとても明るくて、別に嫌味たらしく話すわけでもないのになぜか私の心の中ではもやもやが発生していて。

「心、行かない?」

「私は―…」

栞さんがいるのなら、行きたくない。

ふと、頭でそう過ったが顔をブンブンと振り「行く」と口にした。


顔をあげて行くと言ったあと、真を見るとなぜか真は笑顔で私を見ていて。


「…まこ…っ「ねぇ真くんは昔その遊園地よく行っていたの?」


だけど、その言葉は…声は栞さんによってかき消されてしまった―…