振り向くと、二人は目を見合わせて笑いあっていて。

「…次、いこっか」

そんな二人を直視できなかった私に、横にいた駿が救いの手を伸ばしてくれた。


「ねぇ真くんは―…」

意識を、耳を後ろの方に集中させると聞こえてくる二人の会話。
だけど聞こえてくるのは途切れ途切れで中々聞き取れはしない。

別に聞きたくなんかない。聞きたくなんかないけど。


「…これじゃ意味ないもん…」

私はただ、真と一緒に出掛けたかっただけで。
真と、並んで歩きたかった。

昔みたいに、駿と三人で…。だけど。


「心」

「…え?」

「遊園地、行くか」

つまらない。
そう思い顔を伏せていたとき、駿が私にぼそっと口にした。