「ち、近い…っ」

「なに恥ずかしがってんの」

「別に恥ずかしがってなんてっ…」

「おはよ、心」

「っ…っ」

顔を背け、片手で真を見ないように顔に添えているとその手を真が握って強引に降ろされ、目の前にきたその顔は私を見て笑っていて。

「お、おは…よう」

こんな朝は初めてで真の目を見れない私は、少し下を向いて声を放った。

「よしっ朝飯くお!」

「あっ…うん」

握られていた手は離され、私のベッドから体を起こしてぐーっと腕を伸ばしドアに手をかける真。

「そういえば今日どっか行くの?」

「あ、うん!駿とこの街案内しようかなって」

「へぇ。助かるわ。あ、じゃあ栞も呼んでいい?」

「えっ…」