「うん!おはよう真」
「…なに、朝から元気だね」
「えへへ。…あ、トイレもれちゃう!」
「は?」
「あ!真、今日空けといてねっ」
「え?なんで?」
「いいからー!空けといて―!」
真の横を通り勢いよく駆ける私に真はクスクスと笑みをこぼす。
私は最後叫びながらトイレのドアを開け、その場に座った。
「ふう…」
ジャーと水が流れる音とともに、近くにあったタオルで濡れた手を拭きホッとした声を出しながら階段を登ってゆく。
部屋の前で立ち止まり、ふと隣を見てふっと安心した笑みをこぼす。
この部屋の隣にはもう何年もいなかった真が、今はいて、寝ているんだなぁ…と思うとすごく安心してなんか嬉しくて。
私ももう少し寝ようと扉を開けベッドに入ろうとした瞬間体が、止まった。