私はそれが、
真が取ってくれたことが嬉しくて今もずっと大切に飾ってあった。
「…返してっ」
真の手にあるパンダを取り返そうと近づき手を伸ばす、がそのパンダは私には届かないほど上にあって。
「なんの、嫌がらせ?」
「ははっ。お前、ちいせぇなぁ」
昔と変わらない、その笑顔でニシシと笑ってパンダを持っていないもうひとつの手で私の頭に手を置いた。
「っ」
顔を見上げると、そこには昼間気づかなかった身長の高い真がいて。
「身長、いくつ?」
「え?」
「心の身長」
「…153だけど」
「じゃあ俺と約30も違うな」
「あ、…そう」
昔は並んでもあまり身長差、なんてなかったはずなのに今はもうそんなにまであるなんて。