部屋に戻ると、電気をつけないで出て行ったせいか真っ暗で。
私はその真っ暗の中カーテンを閉め、ベッドの下に座り寄りかかった。

さっき駿からもらった、チョコモナカ。
駿と話しながら食べていた時は、おいしかったのに。

なのに、なんで今は。

「味、しないや…」

大好きなアイスなのに、こんなにもおいしくないと感じたのは初めてだった。

今頃駿は、栞さんと何を話しているのだろうか。

というかなんで栞さんが一緒に行ったの?
…あ、そっか。確か栞さんってもう二十歳…だったっけ。

お酒を買えるから、行くって、言ったんだ。


凄く優しくて、いい人なのに。


なんで私、こんなにも―…


「…心?」

うつむきながら考えていると、ドア越しに名前を呼ばれてはっと顔を上げた。