「ちょ…ちょっとなに急に―…」
「…はじめまして。」
いったぁ…とおでこを抑えながら駿に声をあげると不意に可愛らしい声が目の前から聞こえてくる。
「…え?」
駿が出した声…なわけないし。
私は疑問に思い駿の前を覗き込む。
そしてそこにいたのは、
「え…っと…―」
「はじめまして。私水木栞(ミズキシオリ)といいます。今日は真くんに―…」
言葉を続ける、ある女性。
その人は、私の通っている学校にはいないような簡単に言えば清楚な女性で。
黒髪で化粧も全然派手じゃなくて、おしゃれでだけど落ち着きがあって。
周りから見てもすごく目立つであろう。大人の女性がそこ…私の家の前に立っていた。