「冗談で言わねえよ。こんな大事なこと」


確かに、そうだ。
告白なんて冗談で言えるほど軽いものじゃないの昔も今も、私だって知ってること。

だけど、だけど―…

「え…でも私っ…」

告白されたのなんてはじめてで。しかも相手が駿だなんて。
そんな戸惑っている私に駿が言葉を続けた。

「ばーか。なに焦ってんだよ。別に俺こんなの告白だなんて思ってねえよ」

「…え?」

「告白はもうちょい。今はダメ」

「今はダメって、なんでー…」

「お前、自分の中の気持ちに気付いたばっかなんじゃないの」

私の気持ちを見透かされたようなその言葉にドキッとして。
左手で持っていた焼きそばのパックがキシっとした音が鳴り響く。