目が覚めるとすぐに映り込んできたのは、白い天井だった。
あ、そっか。私…
さっきまでのことを思い出し起き上がろうとすると布団に重みを感じ目線を移す。
そこに顔を伏せて眠っていたのはきっと私を運んでからもずっと傍にいてくれたであろう駿の姿で。
「しゅーん、おーい駿~」
頬をぷにぷにと指で押すと、うーん…という声を挙げて目をゆっくりと開ける。
「おはよ、駿」
「ん、おはよ。目、覚めたの」
「うん、さっき。ありがとう運んでくれて」
「どういたしまして、びっくりしたよ。お昼買おうとした瞬間お前のでかい叫び声が聞こえんだもん」
「あ、そっか…お昼だったんだ。ごめんお腹空いたよね」
「別にいいよ。それよりどう?気分は」
その返事に、大丈夫と答えると駿は私のおでこに手をあててそっかと答える。
「別に熱ないよ?」
「うん知ってる。一応な」
昔から心配性な駿はいつだってこうやって私を気にかけてくれる。