キッチンに歩み寄り冷蔵庫を開けた。 昨日の残り物や、ヨーグルト、卵にペットボトルが数本。 「……あ」 冷蔵庫の一番上の棚にジップロックで封されている縦長のパンを見つけた。 「うわー、なつかし」 それを取り出して、自然と頬が緩む。 そして一気に懐かしい記憶がよみがえった。 寂しい時、苦しい時、そして恋しい時によく見ていた記憶が。