萩原先生と2人きりになって、居心地が悪かった。
でも、その空気を和やかにしてくれた萩原先生はやっぱり先生なんだなと当時の私は思わなくても、今の私は思った。
懐かしい記憶を思い出しながら、温めすぎたコッペパンを「アッチ!」と呟きながら、お皿に乗っけた。
ほんのり甘い香りがリビングを包んだ。
そういえば、と思って冷蔵庫を再び開けて、黒に近い液体が入っているペットボトルを取り出してコップに注いだ。
この苦い香りがまた脳裏を触った。
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