みんなボクを見てる。

こ、これからよろしく。
ボク、ベティって言うんだ。

やっとそれだけ言うと、ボクのカラダに何かが触れた。

リサがブラシを持ち、毛を撫でている。

「綺麗にしてあげるね」

リサは笑顔で話かける。

ボクのカラダにブラシが触れるたびにリサが話かける。

「今日はリサのお誕生日なの。ママがおいしいお料理作ってくれるの」

「ベティの誕生日も今日にしよう。今日ベティがお家に来たから」

ボクはリサの可愛い声とカラダを撫でるブラシの柔らかい感じで気持ちよくなってきた。

いいなぁ。

リサに撫でてもらって。

みんなが話かける。

とっても気持ちいいよ。

ふわふわの上でカラダを撫でられ、話かけられボクはうとうとしてきた。

「リサー。食事にしましょう。パパも待ってるわよ」

リサを呼ぶ声がする。

「待ってー。今行くわ」

リサが大声で言う。

「ベティ。私、食事をしてくるわ。また後で遊びましょ」

みんなもまた後でね。と言い、リサは部屋を出て行った。