そんなことを考えていると担任の話しは終わりみんなゾロゾロと帰りはじめていた。
もうちょっとしてから帰ろう。
そう思い、机に伏せる。あー、この夕日の入り方眠くなるな。…
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「…ん」
誰かに顔を拭かれてるような感覚で目が覚めた。
意識がはっきりして目の前のを見て驚いた。
「っ!えっ…森川?!」
そこには俺が目を覚ましたことに驚いている森川がいた。
「あ、…え、えっと。さ、さよなら!」
「待って!」
咄嗟に森川の手首をつかむ。
「ご、ごめんなさい!ずうずうしかったよね。」
「いや、全然!むしろありがとう。寝汗拭いてくれて」
「…ありがとう」
「何で森川がお礼言うんだよ。こっちのセリフ」
初めて聞いた森川の声は夏から秋に変わるときの澄んだ空気のようにとてもキレイな声だった。
「なぁ、何で海参加しないの?」
誘うなら今しかないと思い思い切って聞いてみた。
「…え、えと。私なんかが行くと台無しになっちゃうから。きっと行かないほうがいいと思って。それに、私なんかが参加しちゃダメだと思うし、私なんか」
俺は自分の右手の人差し指を立てて森川の唇にあてて、
「シっ。それ以上¨私なんか¨って言うなよ」