あたしは静かに頷いた。


とにかく、誰かに話を聞いてもらいたかった。


「はい。…怖いんです。"そんなわけない"って言ってくれたらいいんですけど…その逆だったらって、ライトが離れていっちゃうんじゃないかって思うと、不安で」


あたしは、膝の上で両手を握りしめた。


鮮明によみがえってくる。


夢の中での、ライトの表情。



そして、あの言葉ー…



「ルチルちゃん?」



ロードさんに名前を呼ばれ、あたしはハッと我に返った。


「は…はいっ」


「何か考え事してたでしょ。…でもね、考えて悩むより、真実を知ってから悩んだほうが、絶対後悔しないわよ」


切ない表情を見せたロードさんに、一瞬ドキッとしたあたしは、反射的に聞き返す。


「…え?」


「相手がいなくなってからじゃ、遅いわよ?って話よ」


「…ロードさん…」