「で、そのカラオケの時に聞いたのよ!!!」





ちょっとまってユウちゃん。わたし、知ってたけどね?




「なんで彼氏いること、教えてくれなかったのーーー?」





うわーん、とユウちゃんにしがみつく






「ごめんごめん、いつ言おうって考えたら長引いて…」




ハルの好きな人の話、どころじゃない




仲のいい友達の恋愛はわたしにとってもすごく嬉しいものだ





「ユウちゃーーーん、おめでとう!!!で、誰?」






アレアレ、と指差すユウちゃん





指差す方向を見てみるとハルの姿も見える





!!?












「ユウちゃんもしかしてー…」




遠慮気味に聞く




ハルが前にリクって人だっていってた




けど、まさか違うよね?






「そうそう」








「ユウ、なに指差してんだ!!!こら!」





1人赤髪の男がこちらに近づく




うるさいな、とちょっと照れながらも怒るユウちゃん





「モカちゃん、紹介おくれてごめんね。こいつが彼氏のリク!!」





ほら、挨拶!とリク君の頭を叩く





「あ、モカちゃん?ハルからよく聞いてるよ!俺、リク!よろしくね」





「どーも、よろしくです…」




混乱しながらも会釈する





なぜか、一瞬ハルかと思った





その時、すごく心臓が痛かった






なんだったんだろう





なんて考え事しているといきなり




「モーカ、なにアホヅラしてんだ?」




バシッと肩を叩かれる




「いったいなー、なにすんのよ!」




「こいつが前、いってたリク!あのカラオケ行くっていってた!!!」





「うん!すごく2人ともお似合いだね」





ニコッと微笑むわたし




「モカにも早く彼氏できたらねー?」






なんていいながらハルの方を見る





何!?




「ハル、どしたの?」




ハルの方を向くとハルは照れくさそうにしている




あの好きな人のこと考えてたのかな。




ズキ





まただ。心臓が痛い





「なんでもねぇよ、気にすんな」




わしゃわしゃとわたしの頭を撫でる





キーンコーンカーンコーン







ハルとリク君は自分達の席に着いた。









授業が始まった