4月27日。
忘れもしない最高の日。
あたしたちの気持ちが繋がった日。
いつものように支度をし、学校へ向かう。
やはり思うのだ。
『優くんに早く会いたい』と。
この気持ちは毎日変わらない。
下駄箱で靴を履き替えていると後ろから沙紀の声が聞こえてきた。
あたしは後ろを振り返える。
「おはよ!百合!」
「おはよう。沙紀」
笑顔を振り撒く。
沙紀も笑顔を返してくれる。
安らぎの瞬間。
沙紀と教室に向かう途中、廊下である話が聞こえてきた。
あたしたちの横を通っていく女の子の話。
「聞いた?鈴木くん、相沢さんの告白断ったらしいよ。なんか好きな人がいるからだってさ。」
「うそー!相沢さんなら付き合えると思ったのに。」
興奮しながら会話をする彼女たち。
自分の耳を疑った。
それが本当なら、あたしは飛んで喜んでしまう。