『本当?ありがとう』


「いいって!じゃあこれからはまた話してよね?もう無視はナシね?あたし、無視されて…すごくショックだった」



消えてしまいたいと思った。
いなくなりたいと願った。
それは優くんを愛しく思うから。


あたしの些細な願い。
聞いてくれる?



『ごめんね?てか今日何で泣いていたの?』



あ、そうだ。
忘れていた。
あたし、泣いていたんだ。
思い出した瞬間、相沢さんの笑顔が頭の中を横切る。
嫉妬をしたから、なんて言ったら優くんは困るよね。



「いろいろたまっててさ!ごめんね!ありがと!」



これ以上心配をかけたくない。
だから理由を濁すしか出来なかった。



『うん…こっちこそありがと!じゃあね』




優くんが別れの言葉を言う。
本当は切りたくなかった。
もっと、もっと聞いていたい、あなたのボイス。


でも、無理だよね。