「優…くん…優く…ん…」



涙が溢れていく…。
もう、止まることができないくらい加速する。


机に置いてあった携帯から、優くんの電話番号を見つめる。
歪む視界に映る、11桁の番号。

通話ボタンを押したら優くんに繋がる。



優くんに会いたい。
優くんの声が聞きたい。



「あ…いたいよぉ…」




優くん…優くん…
会いたい、会いたいよ…。


怖いよ、怖いの…。
あなたを一人にしたくない…
一人にさせたくない…





でも、通話ボタンを押すことはできなかった。
優くんを、苦しめさせたくない。




ごめんね…。





最後にあたしはこう書いた。



あたし、言ったことなかったよね。


ちゃんと伝えたことなかったよね。




今、伝えます。






最後の言葉は、愛情がつまった言葉たち。




《優君のこと、ずっと愛しているから》






また、逢える日まで。