今から、真実を書きます。
先輩のことを…今更って思うかもしれないけど、書かせてね。
《私のせいで、あなたを傷つけた。》
本当にごめんね。
あなたを好きだったから、この手段を選んだの。あたしは馬鹿だから…こんなことしかできなかった。
《優君にもらった指輪も、優君にもらった、あの痕も。》
あたしの大事な宝物。
《全部、全部、愛しかった。》
全てが愛しい存在…。
涙を拭いて、書き進めていく。
窓から月が顔を覗かせていた。
《私ね…優君に幸せになってもらいたかった。》
優くんの笑顔をいつまでも見ていたかった…。
《ねぇ優君…覚えているかな?》
あの、アンケート。
あたし答えていなかったね。
《優君…あなたです…あなただけです…》
離れても、あなただけしか見ていなかった。