自惚れ?
思い込み?
あたしは信じないよ。
運命で結ばれているよね、あたしたち…。
あたしは隣に優くんが居ないまま家に着いた。
涙を堪えて…優くんからの連絡をただ待っていた。
ベッドに横になって、ずっと携帯を見つめる。
今、何してるの?
どうして声、震えていたの?
一人で泣いているの?
優くんは溜める癖があるから心配だよ。
言いたいことは言って?全て受け入れるから。
あたしが慰めてあげる。
いつもあたしの頭を撫でてくれるように、あたしも優くんの頭を撫でてあげるから。
空に浮かぶ月。
今日は星は存在していなかった。
闇のように真っ暗な空に、不気味な黄色の月がぽつん。
寂しさを語っているようだった。
と、その時…携帯が震えだした。
「優くん…!?」
慌てて起き上がり、液晶画面を見る。
映し出された名前は、優くんだった。