もう一度逢えると信じていつも待っている。




あたしたちは手を繋ぎ、帰宅する。
もう辺りは暗くて、優くんの手を強く握る。




「百合!進路、俺だけに教えてよ?」



すると優くんは突然こう聞いてきた。
その質問に体が反応する。
来てしまったか、この時が。
聞かれたのだから隠すのをやめよう。
いずれは言わなくてはいけないことだから。



「え~いいよ。でも内緒ね?」



自分のなりたい夢を誰かに話すと、やる気が出る。
優くんに打ち明けれたから、あたしは夢に向かっていくことが出来たんだよ。



「あたし、英語好きでしょ。だから、いろんな国の言語を学びたいの。留学したいんだ~」




本当はね、夢を語っているとき、体が震えていた。
認めてくれるか分からない。
この夢を聞いて、もしかしたら優くんは離れていくかもしれない。
そんな不安があたしを苦しくさせて、体が震えた。



優くんの顔を見られないよ。