頭を抱えて、嫌そうにするのは…優くんの後ろの園田くんだった…。
崩れていく最後の望み。これで距離を縮めることのできるきっかけが無くなった。
絶望にぶち当たる。
一気に体から力が抜けていく…。
桜が散るように、あたしの手からくじがひらりと机の上に落ちていった。
「学級委員になった人、前に来て~」
最後まで二年前と同じ。でも選ばれた人が違う。
一歩一歩、前に歩いていく。
苦しくて倒れそうだよ。
「学級委員は園田くんと小林さんになりました!はいっ、拍手!」
拍手があたしたちを包む。
あたしは真っ直ぐ、優くんを見つめた。
本当はあなたが良かった。
園田くんに悪いよね。
でも…あなたが良かった。
優くんがあたしを見つめる。
あなたの瞳には本当にあたしは映っているのかな。
あたしを…見て…。
「戻っていいわよ!」と先生に言われて、席に戻るあたしたち。
優くんに気づいて欲しかったから、あんな言葉を言ったんだよ。
あたしの意地悪。
気づいたかな?
後ろを向いて、園田くんを見る。
「園田くんよろしくね!」