「くじに当たりって書いてあった人が学級委員ねー。引きに来て!」
先生がそう言って、指示に従うあたしたち。
緊張して手が震えるよ。
箱の中から一枚の紙を取り出す。
どうか、また一緒にやれますように…。
くじをぎゅっと握り、席に戻る。
おそるおそる手を開いて、しばらくくじとにらめっこ。
周りでは「良かった!」「セーフ」などという喜びの声が聞こえてくる。
あなたと距離を縮めたい。
あたしの精一杯の気持ちは届きますか。
呼吸を落ち着かせて、四つ折りになったくじを開いていく。
「え…」
時が止まる。
その瞬間、あたしの隣でこんな声が聞こえてきた。
「やべぇ~俺になってまった~!!」
汗が滲み出る。
まさか…あなたと…
開いたくじには赤い字で《当たり》と書いてあった。
そして隣から聞こえてきた言葉。
あたしは勢いよく隣を見る。
スローモーションに動く世界。
神様はあたしに希望さえもくれなかった。