《鈴木優 小林百合》
嘘じゃないよね?
夢じゃないよね?
感極まって泣きそうになった。
だがここはぐっと堪えよう。
誰かあたしたちの名前の間にハートマークを書いてくれませんか。
悪戯でいいから…
あたしはそれだけで幸せです。
笑顔が零れてしまう。
さっきから笑ってばっかりだ。
筋肉がゆるんでしまう。
「百合ー!おはよ!クラス離れちゃったね…」
目の前には悲しそうな表情を浮かべた瞳がいた。あたしは瞳の手を握ってこう言う。
「瞳…本当にありがとう。あたし…瞳がいなかったら…」
「もーやめてよ!なんか永遠の別れみたいじゃん!クラス別々になっても友達でしょ?いつでも相談のるから!」
あたしは忘れない。
彼女の凛とした姿を。
「また相談にのってね?」
まだ一人で答えは見つけられないから。
でもこれからは一人で答えを探したい。
これが一年の目標だ。