瞳の恋愛話は聞いていて飽きなかった。
沢山恋をして、沢山泣いて、今があると言っていた。
そして、優くん以来恋をしていないと笑いながら言っていた。


自分の過去を笑って話せる瞳が羨ましい。


あたしもいつか、自分の過去をを笑って話せる日はくるだろうか。


その時は、隣に優くんがいたらいいな…。




…ゆっくりと朝が近づいてくる。
カーテンの隙間から存在を現すかのように太陽が顔を出す。


眉間に皺を寄せて、目を開いた。



「ん~…朝?」



ガールズトークをしていたはずなのに、いつの間にか寝ていたようだ。
一つのベッドに、あたしと瞳は仲良く眠っていた。


体を起こして、窓に近づく。
そしてカーテンを開けた。
広がる空と海。
昨日と変わらない景色。心が踊る。


海を見下ろした瞬間、昨日のことが頭の中を過った。
あのあと二人はどうなったのかな…



また、マイナスな方向に考えてしまう。