数時間後、あたしたちは沖縄の地に立った。
未だ嘗て見たことのない青い空とスカイブルーの海。
あの旅行会社に貼ってあったポスターと何も変わりない。

心が踊った。
きっと生徒たちみんなだろう。



「うわぁ!すごい綺麗ー!!」



あたしたちの住む街は秋なのに、ここはまだ夏のように感じた。
太陽の陽射しが強い。



吹き抜ける潮風。
どこまでも続く空と海。

楽園だと思った。
ずっとここにいたいと思った。
でもあなたがいないとこの景色は輝くことはないよ。







…あっという間に夕方となり、ホテルにチェックインし、部屋を探す。
瞳と同じ二人部屋。
今日はガールズトークをするんだ。
瞳からの提案。



キャリーバックを引いて、部屋に向かう。
部屋は4階の一番奥だった。




「着いたー!」



薄暗い部屋に電気を点けて、中に入っていく。
暗くなった空に浮かぶ月に、波打つ度にきらりと光る波。


最高の演出だ。