負けないと誓うよ。
頑張ると意気込むよ。



安里くんにもらった言葉を大切にする。



「ありがとう…。安里くん…」



「今までごめんな。苦しかっただろ?」




あなたを好きになろうと頑張った。
でも…ごめんなさい…。
首を横に振って主張をする。



「最後にこれ…。百合を想って買ったんだ。俺、今まで彼女居なかったから何を買っていいか分からなくて…気に入るか自信ないけど…」



そう言って、持っていた紙袋をあたしに渡した。
あたしはその中から可愛くラッピングされた袋を取り出す。



「…え、なに…」



リボンをほどいて、中身を見る。
そこには、白いクマの人形が入っていた。
それを取り出して両手で持つ。


あたしを見て微笑むクマ。

また、加速する。



「こ…れ…」



「百合に似てると思って買ったんだ。誕生日プレゼント…」




安里くんを幸せにできなかったことに酷く後悔をした。
自分を恨んだ。


こんなにあたしを想ってくれる人はいないだろう。


何回謝っても、許してはくれないよね。




「笑って?百合。俺、百合の笑顔が大好きだから…」




あたしは最後に、安里くんを見つめて、笑顔を見せる。
それを見た彼は、満足な表情をした。




ありがとう、好きになってくれて。



最後に言わせて?
あたしは安里くんの広い心に惹かれていました。

あたしも心が広くなるかな?


あなたが背中を押してくれたおかげで前に進めるよ。



あたしは、優くんが好き。



この気持ちにもう嘘はつかない。