あなたの笑顔を思い描いて、その品物をじっと見つめる。
最後…最後だから。


これで気持ちが伝わらなかったらあたしは諦める。


諦められないかもしれないけど、行動をしたいと思う。

迷惑かもしれない。
鬱陶しいかもしれない。
でも一瞬でもいいから、あなたを感じたい。



「お客様?」



どうやら自分の世界に入り込んでいたようだ。
あたしはオススメされた香水を指差して、にっこりと笑う。



「これください!」



青色は男らしさ。
透明は純粋。


二色が優くんにぴったりな色だと思ったのだ。



「かしこまりました。しばらくお待ちくださいね」



店員は営業スマイルをして、あたしから離れていった。
再び、香水を見つめる。
浮かぶ優くんの顔。



早く言いたい。
あなたに『おめでとう』と…。