え?前から約束してたの?
あたし聞いてないよ。
仲間外れにされたようで寂しかった。
だから優くんの手を強く握った。
温もりを感じたくて。



「いいよ、行こ。百合もいいだろ?」



そう言って、あたしを見下ろして返事を待つ優くん。
嫌だ、なんて言うわけないじゃない。
だって一秒でもいいから一緒にいたいのだから。


「うん!」




「おっしゃ、行こうぜ」


みんなの意見が揃ったとこで、教室を出ていき、斉藤くんたちのあとを着いていく。


「どこに向かってるのかな?」



優くんに目的地を聞いてみると、首を傾けて「歩の考えてることは分かんないからな」と笑って言った。


しょうがない、ついていくしかないのか。



「まずは~、あれだろ」


そう言って、楽しそうな表情を見せた斉藤くん。
あたしたち3人は同士に「あれ?」と言った。



「そう、あれ」