優くんとなら何度もキスをしたいと思ったの。



「緊張するね」


「そうだな」



キスをし終えたあと、あたしたちは笑い合った。


不思議だよね。
キスをする度に『愛しさ』と『大切さ』が深まる。
独占欲も収まらなくなる。


恋をしているから、
愛しているから、人間はそうなってしまうのだろう、きっと。



この日、あたしたちは6時近くまで勉強をし、帰宅をした。
帰宅したあとも頭からキスのことが離れなくて、あまり勉強に力が入らなかった。



「百合、最近いいことあった?」



最近、お母さんにこんな言葉をよく言われる。
やっぱり分かるのかな?さすがだね、お母さん。

あたしはお母さんに隠すことなく全て話している。
優くんの魅力をお母さんにも知って欲しいから。


だからあたしの誕生日に家に呼んだんだよ。


お母さんにも認めてもらいたかったから…。